サーフボードを選ぶ際に最も重要な浮力
サーフィン上達のためには、自分の体重・レベルにあったサーフボードを選ぶ事がとても大事です。
初心者・中級者・上級者等のレベルによっても必要な浮力は変わります。
体重毎にリッター計算された下の「適正浮力表」を目安に、自分に合った適正な浮力を選びましょう。
サーフボードの浮力は、L(リッター)で表現します
CL値と言い、キュービックリットルの略で、平方リットルという意味です。
サーフボードのボリューム(総体積)を表します。
自分の体重と自分のレベルが交差する所を見れば、適したサーフボードのリッター数が解ります。
波のサイズや形・その人のスタイルによっても変わってくるので参考として幅を持ってご覧ください。
自分の体重に対して大きな浮力(オーバーフロート)のボードは、
推進力が高いためパドルが楽で、波の力を受けやすいためテイクオフもしやすいですが、
立ち上がった後は、板が大きく重いため動作が遅くなり、ターン等のコントロール性が落ちます(直進的)。
自分の体重に対して小さな浮力(アンダーフロート)のボードは、
パドルでの推進力が低く、波の力を受けにくいためテイクオフできるタイミングが短く難しくなりますが、
波に乗った時のコントロール性が高まります(クイックで鋭角なターンが可能)。
初心者の方は、浮力の高いロングボードやファンボードから始めると、
ボードが波の上で安定しやすいため波に押される感覚も掴みやすく、
テイクオフもすぐできるようになると思います。
管理者の個人的な意見として、
中級者になるまでは、オーバーフロート(適正な浮力よりも浮力を上げる)気味のサーフボード方が沢山波に乗れるので、
サーフィンの楽しさや波に乗る感覚を早く覚えられると思います。
(あれっ?今、体を傾けてしっかりとターン出来たんじゃない?)と思うようになってきたら、
そこから浮力を下げていくと、クイックなターンが出来るようになっていきます。
20才未満の方や運動神経がある人は、上達も早く、体も軽く、良く動くため、
何度かサーフィンに行っている間に、サーフボードが重く感じるようになりますので、
アンダーフロート(適正な浮力よりも浮力を下げる)気味のサーフボードの方がいいかと思います。
上の表では「初心者」の浮力ではなく、「初級者」の浮力よりも少し下げた位から始めるといいと思います。
「自分の適正な浮力」を知ることは重要ですが、
自分の適正な浮力を基準に「その波に適した形状のサーフボード」に乗る事で、本来の性能を最大限に引き出すことができ、
更に高いパフォーマンスを発揮し、よりサーフィンの上達に役立ちます。
しっかりと波をよく見極め、その波に適したサーフボードを選びましょう。
長さ・幅・厚み・ロッカー(反り返りの角度)・レール(ボードの淵)・テール(ボードの尾)・ボトム(海面に接する面)の形状・フィンセッティング等が相互的に補完し合い、それぞれの目的やコンセプトを実現するサーフボード。
是非こちらもサーフボード選びの参考にお役立てください。↓
初心者の方は、サーフボードのサイズや形状(長さ・幅・厚み・テール等)はあまり気にせず、浮力だけを基準に選んで問題ないと思います。
波を横に滑れるようになったら、浮力に加えサーフボードの形状も意識すると、更なる上達にも役立ちます。
初心者にとって最初の目標となる「テイクオフ」に適したサーフボードの浮力は、大きければ大きいほどいいと言えます。
サーフィンスクールでは、スポンジのロングボードで練習する事がほとんどですが、
ロングボードはサーフボードの安定性が高く、足の置き場所(スタンス)や身体の重心がズレていてもテイクオフができるからです。
また、少しのパドリングでも推進力が高いため楽に進みますので、あまりパドリングしなくても波のスピードに合わせる事ができます。
テイクオフの動作とサーフボードの浮力の関係
1:ブレイクする波・乗る波を見定める(これには波を見る目(経験)が必要です)
2:波がブレイクする所に向かってパドリングします(大きな浮力のボードだと楽に進みます・小さい浮力だとパドル力が必要です)
3:波のスピードに合わせるように岸に向かってパドリングを行う(大きな浮力だと波が押してくれます・小さい浮力だと波に置いて行かれます)
4:ボードが走り出したら(滑り出したら)テイクオフを行う(大きな浮力だとテイクオフの体の重心や足の置き場所(スタンス)がズレていても大丈夫・小さい浮力だと体の重心やスタンスがズレると転倒します)
浮力の低いサーフボードでも練習を続ければテイクオフできるようになりますが、
波に乗るタイミングや重心がシビアになるため、どうしても波に乗る回数が減ってしまいます。
最初は安価なものでも構わないので、大きなスポンジのサーフボードで沢山波に乗るのがおすすめです。
(スポンジのサーフボードはクラッシュ(ボードの表面が割れる)しないのでボードの中に水が入らない)
(普通のサーフボードはクラッシュすると表面が割れてボードの中に水が入り性能が落ちる)
波のブレイクする所(ピーク)からテイクオフできて、波を横に滑れるようになったら、
浮力を落として、自分に合ったサーフボードでターンの練習に移っていくといいと思います。
2000年頃は、まだ流通も今ほど発達していなかったので、
サーフショップで自分のレベルを相談しながらサーフボードをオーダーするのが一般的でした。
その頃はハンドシェイプが主流だったので浮力を基準に選ぶという事ができず、
自分のレベルやスタイルに合った長さ・幅・厚み・形状を、サーフショップに相談していました。
体重は、長さ・幅・厚みを決める大事な基準になるので聞いて作りますが、
そもそもは浮力を基準に作るという概念ではありませんでした。
もちろんサーフボードを作るシェイパーもプロなので、
サーフボードを持てば海に入らなくても板の浮力や性能は大体わかります。
しかし、ショップ店員やシェイパーと言葉による感覚的なやりとりで、
長さ・幅・厚み・形状をオーダーするため、正確な浮力はわからないのが一般的でした。
オーダーを否定するわけではなく、
自分のスタイルに合ったボードを見つけたい時や、
ホームポイントの波に合わせたボードを作りたい時等には、とてもいい選択だと思います。
現在では、サーフボードをネットで買えるようになりました。
メーカーが計測した正確な浮力もネットで確認でき、
その人に合った最適なボードをネットで購入できるようになりとても便利になりました。
ロブマチャドも浮力が一番大切だと言っています。
(なみある?HPより:【インタビュー】ロブ・マチャドが語る「板の選び方とは?」一部抜粋「人によって違うけど、最も重要な事は板のボリューム数値を知る事だよ。自分が乗れる最低のボリュームが必要となってくるんだ。」)
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
上記の「適正浮力表」が参考になれば幸いです。
自分に合った適正な浮力のサーフボードを選んで、波乗りを存分に楽しみましょう!
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