サーフボードの各部位には役割があり、その名称(呼び方)はサーファーで共通認識されています。
カタカナ読みではなく正しい発音であれば海外でも通じる呼び方なので、覚えておいて損はないと思います。
各部位には基本的な役割がありますが、更にその形状によってサーフボードの性能は変わります。
このページでは、各部位ごとに一般的な形状の分類も紹介しておりますが、
その形状も年々進化をしており、サーフブランドやシェイパー(板を削る人)により個性的な形状もあります。
まずは各部位の基本的な役割を知り、更なる上達やイメージする動きを実現するために、
各部位の形状を変えていくと自分のスタイルに合ったサーフボードが見つかると思います。
サーフグッズ紹介
サーフボード各部位の名称と役割
【目次】
サーフボード各部位の呼び方は、サーファーで共通認識されています。
ノーズ=ボードの先端、スピードがついている時やホレた波(※1)での制御性に影響します
デッキ=ボードに足をつく面
レール=ボードの淵、ターン中に海面に食い込ませ反発力を得る
ボトム=海面に接する面、水流をコントロールし直進性・回転性を制御します
テール=ボードの尾、ターン時の軸になりターンの角度・軌道に影響します
フィン=ボトムに付ける舵、直進性・回転性を制御します
長さは、レングス(LENGTH)、幅は、ワイズ(WIDTH)、厚みは、シックネス(THICKNESS)と言い(※2)、
フィート(ft・′)・インチ(inch・″)で表現します。(ヤード・ポンド法)(※3)
浮力は、ボリューム(VOLUME)と言い、リッター(LITER・L)で表現します。
(CL値=キュービックリットル=平方リットル=容積の意味)
サーフボードをよく見るとどこかに、「5′8″ × 19 1/8″ × 2 7/16″ 27.2L」等と数値が書かれていますが、
これは「長さ5ft8inch(=172.72cm) × 幅19と1/8inch(=48.58cm) × 2と7/16inch(=6.19cm)、浮力27.2リッター」という意味になります。
(※1 ホレた波=波が深く反り立った波)
(※2 日本では「レングス・ワイズ・シックネス」とは言わず、普通に「長さ・幅・厚み」と話すことが多いです。)
(※3 フィート・インチではなく、わかりやすくcmで表現する事はありますが、サーフボード自体には全て「フィート・インチ(〇′〇″)」で記載されています。)
パドリング~テイクオフする直前までは浮力(リッター)が大きく影響しますが、
サーフボードをコントロールし始めてからは各部位の形状が大きく影響します。
波の形とスピードに、サーフボードが滑りだすタイミングが合った瞬間から、
滑りながら波の力を受けて、サーフボードをコントロールすることになります。
これにより、サーフボードの浮力(厚み)による影響が少なくなり、
サーフボードの長さや幅等の海面に接している面積や、テール・ボトム・レール・フィン等の波に接してコントロールする部分による影響が大きくなります。
そこで重要になってくるのが、サーフボードの長さや幅、テール・ボトム・レール・フィン等の各部位の形状です。
各部位の形状により、ライディング中の動きに影響を与えます。
ちょっと何を言っているのかわからないですね。。。
イメージしやすいのは、スキムボードはサーフボードに比べて浮力が無いのに海面を滑ることができ、
タイミングが合えば波に乗る事もできるのが理屈です。
極端ですが、ホレてパワーのある波だと浮力は必要ないという事になります。(ホレる=波が深く反り立つ事)
まずは各部位の役割を覚え、その役割を実感するようになってから、
各部位の形状を自分の好みやホームポイントの波の質に合わせて変えていくといいと思います。
ノーズは、長さ・幅・角度(ノーズロッカー=反り返り)により、
スピードがついている時の制御性や、ホレた波での制御性に影響します。
また、加速するためのターン(ドライブターン)の初期動作としてターンの誘導にも影響します。
ライディング中のノーズは常に海面から出ており、
これが海面に沈む(波に刺さる)と急激に抵抗が増え失速します。
これを防ぐためにノーズには角度(ロッカー)がついており、
鋭角なターンやホレた波に対応するためのサーフボードは、ロッカーが強くなっています。
また、ロッカーが強いと前後の体重移動が滑らかになり、ターン等の機動性が高まります。(安定性・直進性という意味では下がる)
反対に、ロッカーの強いボードはトロ厚い波(波の斜面の角度が緩い波)では波のパワーを受けにくく、加速しにくくなります。
ロッカーを強くすると、海面への抵抗が減り・ターン等の機動性が高まり・ホレた波へ対応しやすくなる・スピードがついている時の制御性が上がる・刺さりにくくなる、等の影響があります。
ロッカーを弱くすると、海面への抵抗が増え・波のパワーを受けて加速しやすく・テイクオフが早くなり・安定性が高まり・直進性が上がる、等の影響があります。
ショートボードのノーズは尖っており、ドルフィンスルーの際にも影響します。
ロングボードのノーズは丸まっており、ボード全体の浮力が高いためドルフィンスルーはできません。
デッキは、サーフボードに自分の両足を置く面です。
デッキの中心辺りにワックス(WAX)を塗り、前足が滑らないようにします。
後ろ足はデッキパッドにの上に置き、ターンの際の基点にして板の方向を変えたり、海中に踏み込んでブレーキをします。
強く踏まれ続けるデッキには足跡の凹みが出来てきますが、これを「フットマーク」と言います。
サーフボードの素材によっては、表面強度が固くほとんどフットマークがつかないボードもあります。
レールの形状や厚みによって、
ロー=薄くて海面にレールを入れやすく、コントロール性が高い
ミディアム=中間に位置し、コントロール性と安定性のバランスが良く、最も一般的な形状
ボキシー=厚みがあり安定性が高く、加速性が高い、やや角ばった形状
等があります。
レールは、ターンを行う際や、ホレた波に食い込ませて使います。
鋭角なターンの動作は、前方のレール・中央のレール・後方のレール・テール順に体重移動し、
弧の軌道を描き波の反発を受けながら行います。
スピードに乗ってきて直進的になってくると、前後の体重移動が減り、
波に対して上下(進行方向に対して左右)への体重移動の「レールtoレール」と呼ばれるターンになります。
レールの厚みが薄いと、浮力が下がるためしっかりと海面に食い込み、
鋭角なターンに繋がり・ホレた波での操作性や安定性が高まり・反発力(浮力)が下がるため加速性が下がり・トロ厚い波での安定性が下がります。
レールの厚みが分厚いと、浮力が上がるため海面への食い込みが浅く、
直進的なターンになり・ホレた波では操作性や安定性が下がり・反発力(浮力)が上がるため加速性が上がり・トロ厚い波での安定性が高まります。
ボトムの形状は、
フラットボトム=コンケーブ(溝)がなく平らなボトムデザイン、海面の影響を受けにくい
VEEボトム=V形になっているためVEEと言い、ストリンガーが厚く左右のレールに向かって薄くなっているデザイン
シングルコンケーブ=レールからレールにかけてコンケーブ(浅くカーブした溝)が1つある
ダブルコンケーブ=ストリンガーとレールの間にコンケーブ(浅くカーブした溝)があり、左右に2つのコンケーブがあるデザイン
チャンネルボトム=テール周辺にチャンネル(角ばった溝)を複数つけたデザイン
等様々あります。
ボトムは、海面と接する一番大きな面であるため、
水流をコントロールし、スピードや直進性・回転性等の性能に大きく影響します。
現在では、ショートボードでフラットボトムやVEEボトムが採用されることはほとんどなく、
シングルコンケーブ・ダブルコンケーブ・チャンネルボトムの組み合わせで様々なデザインがあります。
現在は「シングルダブルコンケーブ」という、ノーズからフィンの手前にかけて1つのコンケーブを作り、
テールでは2つに分かれているコンケーブが入ったボトムデザインが主流です。
コンケーブやチャンネルによって水流を作り出すことで、
ボトム面から揚力を得る事ができるため加速性が高まり、
その分ボードを薄くして浮力を下げてコントロール性を高めることができます。
昔は、フラットボトムやVEEボトムしかなくコンケーブが無かったため、
ボードを厚くして浮力を上げると加速性が高まってコントロール性が下がり、
ボードを薄くして浮力を下げるとコントロール性が高まって加速性が下がる、
という浮力に左右されるボード性能でした。
現在は、ボトムデザインの揚力により加速力を生み出し、
サーフボードの軽量・小型化で浮力が下がってコントロール性が向上し、
加速力とコントロール性の両立ができるようになり、ハイパフォーマンス化しています。
これらのコンケーブは、風の影響がないグラッシーでクリーンなフェイスとの相性が特に良く、
反対にデメリットとしては、海面がざわつく荒れたコンディションでは影響を受けやすく、
ビーチ等の変化の激しいブレイクとの相性が悪くなります。
テールの形状は、
スカッシュテール=テールの両サイドが角張った形状、バランスが取れた最も一般的な形状
ラウンドテール=丸まった形状、角がないためスムーズな弧を描くターンができる
スワローテール=ツバメの尻尾のような形状からこう呼ばれます、小波用として採用されることが多い
ダイヤモンドテール=テールの先端と両サイドに角がある形状
フィッシュテール=ツインフィンと相性が良く、主にセットで採用されます
ラウンドピン=ロングボード等の大きめのボードに適した形状、直進性に優れ大きな波に適している
等があります。
テールは、ターンの時に踏み込んで海面に沈め、テールを軸にして向きを変えるのに使用します。
ターンの時の操作性や、ライディング中の直進性・回転性に大きく影響します。
広いテールは操作性があり、狭いテールは直進性があります。
小さな波では波のパワーを受けやすい広いテールが適しており、
大きな波では波のパワーを分散し制御しやすい細いテールが適しています。
テールには、スムーズな水流を作るために角度(テールロッカー)がついており、
鋭角なターンやホレた波に対応するためのサーフボードはロッカーが強くなっています。
ローカーが強いと前後の体重移動が滑らかになり、ターン等の機動性が高まります(安定性・直進性という意味では下がる)。
反対に、ロッカーの強いボードはトロ厚い波(波の斜面の角度が緩い波)では波のパワーを受けにくく加速しにくくなります。
ロッカーを強くすると、海面への抵抗が減り・ターン等の機動性が高まり・ホレた波へ対応しやすくなる・スピードがついている時の制御性が上がる、等の影響があります。
ロッカーを弱くすると、海面への抵抗が増え・波のパワーを受けて加速しやすく・テイクオフが早くなり・安定性が高まり・直進性が上がる、等の影響があります。
スワローテールやフィッシュテールのように角のあるテールは、
ターンの時の踏み込みに対する反応が早く、より鋭角なターンに繋がります。
ラウンドテールのように角のないテールは、
スムーズでソフトなターンを行うことができ、レールの切り返しもスムーズです。
スカッシュテールはこれらの中間に位置し、
バランスが取れたオールラウンドタイプのデザインとして、現在のショートボードで最も一般的な形状です。
フィンは、直進性や回転性、ホレた波での波への食いつきにも影響します。
大きなサイズのフィンを一本だけ取付け、速いスピードでの安定性に優れるがターンの角度が大きくなる「シングルフィン」、
鋭角なターン等回転性に優れるが早いスピードでの安定性が低い「ツインフィン」、
早いスピードでの安定性・ターンの回転性と両方のバランスが取れた一番ポピュラーな「トライフィン」、
直進性も回転性にも優れている「クワッドフィン」があります。
更に「フィンの種類と選び方(futures・FCSⅡ)」のページで詳しくご紹介しておりますので、是非ご参照ください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
当ページが皆様のサーフィンライフのお役に立てれば幸いです。
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